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★父は忘れる★

2009年07月02日

★父は忘れる★



お父さんお母さん年齢10歳のわたしたち夫婦。。。

学校からもらったプリントを読んで、年齢以上のことを子供に期待している、
親都合の自分がいること。。。。
怒った後に、気持ちの後味悪くなる自分がいたこと。。。。
これではいけませんね。。。。

と、思わせてくれたお話でした。
読んだあと、
「あの時のあの言葉はダメねー(ToT)」と一人反省を
することにより、気持ちの鎖も軽くなって、
ひさっびさに、シフォンケーキ焼いてみました。

以下コピペ


父は忘れる (リビィングストン・ラーネッド)



 坊や、きいておくれ。お前は小さな手に頬をのせ、汗ばんだ額に金髪の巻き毛をくっつけて、安らかに眠っているね。お父さんは、ひとりで、こっそりお前の部屋にやってきた。

 今しがたまで、お父さんは書斎で新聞を読んでいたが、急に、息苦しい悔恨の念に迫られた。罪の意識にさいなまれてお前のそばにやって来たのだ。

 お父さんは考えた。これまで私はお前にずいぶんつらく当たっていたのだ。

 お前が学校に行く支度をしている最中に、タオルで顔をちょっとなでただけだといって、叱った。

 靴を磨かないからと言って、叱りつけた。

 また、持ち物を床の上にほうり投げたといっては、どなりつけた。

 今朝も食事中に小言をいった。食物をこぼすとか、丸呑みにするとか、テーブルに肘をつくとか、パンにバターを付けすぎるとかいって、叱りつけた。

 それから、お前は遊びに、お父さんは停車場へ行くので、一緒に家を出たが、別れるとき、お前は振り返って手を振りながら、「お父さん、行ってらっしゃい!」といった。すると、お父さんは、顔をしかめて、「胸を張りなさい!」といった。

 同じようなことがまた夕方に繰り返された。

 わたしは帰ってくると、お前は地面に膝をついて、ビー玉で遊んでいた。長靴下は膝のところが穴だらけになっていた。お父さんはお前を家に追いかえし、友達の前で恥をかかせた。「靴下は高いのだ。お前が自分で金をもうけて買うんだったら、もっと大切にするはずだ。」― これが、お父さんの口から出た言葉だから、われながら情けない!

 それから夜になってお父さんが書斎で新聞を読んでいるとき、お前は、悲しげな目つきをして、おずおずと部屋に入ってきたね。うるさそうにわたしが目を上げると、お前は、入り口のところで、ためらった。「何の用だ」とわたしが怒鳴ると、お前は何も言わずに、さっとわたしのそばに駆け寄ってきた。両の手を私の首に巻き付けて、私に接吻した。

 お前の小さな両腕には、神さまがうえつけてくださった愛情がこもっていた。どんなにないがしろにされても、決して枯れることのない愛情だ。やがて、お前は、ばたばたと足音をたてて、二階の部屋へ行ってしまった。

 ところが、坊や、そのすぐ後で、お父さんは突然何ともいえない不安におそわれ、手にしていた新聞を思わず取り落としたのだ。

 何という習慣にお父さんは、取り付かれていたのだろう!

叱ってばかりいる習慣―まだほんの子供にすぎないお前に、お父さんは何ということをしてきたのだろう! 決してお前を愛していないわけではない。お父さんは、まだ年端もゆかないお前に、無理なことを期待しすぎていたのだ。お前を大人と同列に考えていたのだ。

 お前の中には、善良な、立派な、真実なものがいっぱいある。お前の優しい心根は、ちょうど、山の向こうからひろがってくるあけぼのを見るようだ。お前がこのお父さんに飛びつき、お休みの接吻をした時、そのことが、お父さんにはっきりわかった。

 ほかのことは問題ではない。お父さんは、お前にわびたくて、こうしてひざまずいているのだ。

 お父さんとしては、これが、お前に対するせめてものつぐないだ。昼間こういうことを話しても、お前には分かるまい。だが、明日からは、きっと、よいお父さんになってみせる。お前と仲良しになって、一緒に喜んだり悲しんだりしよう。小言をいいたくなったら舌をかもう。そして、お前がまだ子供だということを常に忘れないようにしよう。

 お父さんはお前を一人前の人間と見なしていたようだ。こうして、あどけない寝顔を見ていると、やはりお前はまだ赤ちゃんだ。昨日も、お母さんに抱っこされて、肩にもたれかかっていたではないか。お父さんの注文が多すぎたのだ。



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Posted by ★しんちゃん★ at 11:58│Comments(3)★お姉ちゃん★
◆ この記事へのコメント
お母さん年齢13歳の私です。

なんて、タイムリーなんでしょう!
今の私の心にじわりじわりとしみわたって、思わずうるうる・・・


最近、ちょっとあってさ・・親としての自分に全く自信を失っていて、
★しんちゃんママ★に話聞いてもらいたいな~って、悶々としてました(泣)。


「父は忘れる」   今まで、ガチガチの親としての固定観念の鎧がはずれました。

しんちゃんママ、ありがとう。

「父は忘れる」が掲載されている「人生論」という本、早速アマゾンでお買い上げしました。

未熟なお母さんにキラキラした瞳で話しかけてくれるお子達。。。。大切にします。(^-^)
Posted by 月子 at 2009年07月02日 14:34
ぅわー 心にずしんと来ました!

確かに私も同じかも‥ 対等にって思ってたけど、実際はまだあどけない「子供」だもんね‥。

できなくてもそれを受けとめて一緒に考えることが大切だなって思いました。
うちの娘も悲しそうな目しながらくっついてくることがあって、私の気持ちが切り替えられず‥ってことがありました

寝顔を見ながら罪悪感を感じたのもたくさんあるし。

素敵なことばをありがとうです
Posted by takko at 2009年07月02日 18:55
★月子様★
心にじわじわしみたって。。人間らしいわーーー^^
うるうるしたって。。人間らしいわー。
たまに、
なんで。
なにに急き立てられてるから、怒ってるのわたし。
どうしてスルーしてあげることができないのわたし。
って、鉄の鎧、で重石肩にぶらさげまくり。。な自分を解放したくなります。
アマゾンでの本購入。。気持ちの鎖も、固定観念の鎧も解きほぐされる。あると思います^^

★takkoさま★
ご機嫌いかがかしら^^
ずしんときた、貴方も、月子さん同様、人間らしいわー。
わたしたち。。大切な子供だからこその、気持ちなんだろうね。
わたしたち。。気持ちの切り替えはもう、現場で何度となく経験したはずだから、復習してみましょうか^^
Posted by ★しんちゃん★★しんちゃん★ at 2009年07月03日 10:18
 
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